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膝痛の原因と治療方法

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こんばんわ。1月も終わりを迎えておりますが皆様いかがお過ごしでしょうか?

最近、日が伸びてきておりますがまだまだ寒い状態が続いておりますね。

さて、本日は我々施術家の「膝痛に対する施術の目的」についてお伝えしていければと思います。

運動系機能障害の改善が大切となっており、特に拘縮改善が最大の目的となっております。

拘縮改善はPICRの改善とも言われております。PICRとは瞬間回旋中心の軌道と言われております。

膝痛では大腿骨と脛骨が正しい位置で回転が出来る必要があります。これは膝関節だけに限ったことではないですが肩関節であれ股関節であれ正しい位置での関節の回転運動は出来なければならないです。。ズレることで関節の噛み合わせが悪くなってしまいすぐ側の靭帯や関節包、筋肉等を挟んでしまたっり伸長させて伸長痛を生じさせてしまうのです。

私達、施術家はこの事を理解するために、解剖学や運動学に精通していなければなりません。

ではこのPICRの決定要素とはどんなものがあるのでしょうか?

→①関節面の形状(構造障害:変形:変性など) ②靱帯によるコントロール(構造障害:靭帯損傷など)③筋の協調作用(force couple)(機能障害)の3つが考えられていると言われております。①と②はお医者さんの関わる分野となっており、③は私達施術家の治療対象となっております。オペ後の筋肉の癒着なんかも対象となります。

癒着・短縮している部位の特定と疼痛の関連性の評価・改善に対しては解剖学の知識を使い

癒着や短縮を引き起こす姿勢や動作の特定と疼痛の関連性を評価・改善に対しては運動学の知識を使います。

PICRの逸脱が起こる主な流れとしては

動作の反復運動/持続的姿勢→筋肉などのコラーゲン繊維に微細損傷→組織が変性し癒着が生じる→すると筋肉の長さが変化し動作のパターンが変化してきます。すると姿勢そのものも変化してきてしまいます。

生理的な疼痛の原因について考えてみましょう。主に2つ程、要因があります。

1つ目はケミカルファクターと言われており、①疼痛 ②腫脹 ③発赤 ④熱感 ⑤機能障害があります。この状態は徒手での治療は難しくアイシングで冷やしたり、水腫がある場合は病院やクリニックでお水を抜くようにお伝えします。これは触診やエコーでも十分確認できます。

2つ目はメカニカルファクターと言われており、圧縮、牽引、摩擦、捻転があります。主に先程お伝えしたPICRを引き起こすので治療家の治療対象となります。

疼痛に対するアプローチ方法は主に三つほどあります。①拘縮治療 ②神経筋再教育 ③姿勢調整となっております。拘縮治療のみの治療だけだと不十分という事ですね。

まずは拘縮についてですが主に3つほど原因があります。

一つ目は筋スパズム(脊髄反射で常に高緊張)

二つ目は筋短縮(組織自体が伸びない)

三つ目は筋膜癒着(組織間の滑りが障害される)

あまり聞きなれない方もいらっしゃると思いますので少し説明しておくと

筋スパズムとは攣縮した筋肉は筋の内圧が高くなっている状態です。また筋内の血流が停滞して虚血した状態になっています。筋は脊髄反射によって起こるため、伸張位や短縮位に関わらず、筋緊張は高い状態が維持されております。治療法としては自動介助運動や軽いマッサージが適応となります。

筋短縮は筋肉の細胞の一つ一つに筋節という組織があります。この筋節が減少してしまい筋が短縮してしまうのです。伸張位で抵抗性が強く、短縮位では弛緩します。治療法としてはストレッチングが効果的です。

筋膜癒着は組織間の滑走障害のこととなります。筋肉などの組織は収縮や弛緩時には隣の組織と滑りあっておりますが硬くなってしまうとお互い動きが出なくなってしまいます。硬さが出て放置するとかなりの確率で癒着は生じてきます。治療法としては①shearing(組織間を剪断する)②separating(組織間を剥離する)③contraction &stretching(組織間を牽引する)ことで対応できるのです。

この筋膜にはPAFS(防御性脂肪筋膜系)とLAFS(潤滑性脂肪筋膜系)の2種類があります。PAFSは外敵から守る組織で動きが無いですがRAFSは動きが出しやすく治療の対象の組織となります。

拘縮は筋膜から始まることが多いと言われております。

筋のオーバーワークや筋力低下が生じると対象の筋は血流が低下し低酸素状態となります。筋線維芽細胞が増加し受容器を刺激し密性結合組織化し硬くなってしまうのです。

最後に痛みの種類を述べていきたいと思います。

①侵害受容性疼痛→炎症、組織損傷、物理的刺激

②神経障害性疼痛→末梢神経系・中枢形に対する損傷によって疼痛伝達や抑制に関与する神経機能の変化が起きている状態

③基質的な異常は認められないけども精神的ストレスによって痛みが生じている状態

膝の治療で対象となるのは侵害受容性疼痛が多いと言われておりますね。

侵害受容器性疼痛には①one point(局所痛) ②トランスレーション(反対側の軸ズレの影響)による痛み ③chain(運動連鎖による痛み)があります。

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