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変形性膝関節症

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変形性膝関節症という名前をご存知の方もいらっしゃると思いますが、膝の痛い方は一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?私も仕事をしていると膝関節症だってお医者さんに言われたんだけ手術しかないんだってと悲しそうな顔をされている患者様に出会うことも度々あります。

変形性膝関節とはそもそもなぜ起こるのか?進行はどうやって止めれば良いのか?について少し考えてみたいと思います。

以前の膝関節の認識として、膝関節の変形は隣接する大腿骨と脛骨を捻ることで剪断力や圧力が高まり関節内の軟骨が潰れ、骨が削れることで膝の痛みを生じさせているのでは?と言われておりました。その為、体重過多な女性や筋力が少ない方が変形性膝関節症を発症しやすいと言われておりました。

ところが最近では膝関節軟骨の摩擦係数はなんと0,005と言われており氷の表面よりツルツルすることが分かり、”削れる”、”擦れる”とは考えづらいことが分かってきました。

ではなぜ変形性膝関節症が生じるのかというと”削れる”、”すり減る”よりも”溶ける”、”破壊”されるているのです。

膝周囲で滑膜円や鵞足炎、膝蓋下脂肪体炎、半月板損傷などの炎症で摩擦が生じることで関節内は腫れて水腫というお水が溜まってきます。

すると水腫が発生すると炎症物質が産生され、炎症物質がタンパク質を分解する酵素を作りますガーンこの酵素が関節の軟骨の中に溜まっていくと軟骨を破壊し軟骨が減っていく代謝障害なのです。そのため”削れる”、”すり減る”わけではないのです。

これが変形性膝関節症の最先端の情報なのですが、いまだに多くの病院やクリニックのお医者様は関節がすり減って〜と仰っておりなかなか病態を理解しているお医者様が少ない状態です。変形性膝関節症だから筋トレして下さいと無闇に筋トレをするということがどれだけ関節に摩擦を生み出し炎症を強くしてしまうかが分かりますねガーン

では炎症が生じない為にはどうするのか?それは姿勢の崩れにより膝周りに過度な摩擦を作らないように(膝周りに水腫が溜まらないように)していく必要があります。つまり膝周りで「炎症が起きない環境」をデザインすることが最大の目標となってきます。

もし膝周りに水腫が溜まってしまった場合はどうするのか?というご質問をいただく事がありますがこの時の答えは炎症をとにかく止める必要があるので、まずは膝周りの治療の前に病院やクリニックに行って水腫を抜いて炎症によって軟骨や骨の破壊を止める事が大事になってきます。

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